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2009年10月 1日 (木)

千本松 沼津倶楽部 リストランテ・ヴィーア・サクラ

沼津倶楽部は、旧ミツワ石鹸創業者の三輪善兵衛(1871-1939)が大正の初めに、避暑・避寒地だった沼津市千本に別荘として建設した。三千坪の広大な敷地に建ち、全部屋から庭園を望める設計。薄板を編み込んだ「網代天井」など、隅々まで凝った造りで建築雑誌にも度々紹介されている。
戦時中は陸軍に接収されたが、地元有志が一九四六年に社団法人「沼津倶楽部」を設立。国から建物を買い取り、割烹旅館を始めた。社団法人の林茂樹理事長によると、当初は「名士のサロン、接待の場として大いににぎわった」という。

シロアリの侵食や雨漏りを修繕し、「残せるものはすべて残す」一方、厨房棟などを新設。かやぶきの長屋門も移し、建物へのアプローチを変更した。店も割烹からイタリアンレストラン「ヴィーア サクラ」としてオープン。(以上 日刊ブログ新聞 ぶらっと! 静新平成201125日朝刊記事 より抜粋させて頂きました)

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足元に砂利を敷き詰め、照明器具も壁に埋め込まれ、簡素な造りの門扉。(左)
長屋門を抜け、松林の庭園を通り抜けて建物にアプローチする。

渡辺明さんの設計による宿泊棟。
中央に設けられた水盤を取り囲むようにラウンジと宿泊棟が配置されている。二層吹抜けのラウンジの壁は内外共、富士川の砂と土を何段にもつき固めた版築の壁(砂岩の様な風合い)で屋根には杉の角材を並べている。

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ボリュームのある外観に対し開口部を低く抑えている。薄く水平に深く延びる屋根。外壁と屋根の間に設けられたスリット状の開口部はラウンジのハイサイドライトとなっている。鋼板一枚だけの薄い庇と、繊細な竪繁の木製建具(右から二番目)。
会員制の宿泊施設の為、内部の写真は撮らせて貰えませんでした。

イタリアンレストランとして使われている、大正初期に建てられた数奇屋造りの“リストランテ・ヴィーア・サクラ”

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松林の中に低く水平に延びる屋根。(上)
丸太一本で深い軒を支えている為、屋根が少し垂れている。幾重にも重なり雁行する屋根。(下)

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奥にある茶室のにじり口と、開口部の意匠。

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竪格子のそで壁を設け、入り口を少し隠している。低い横長の窓に下がる、菖蒲を形取った切り絵の様なスクリーン。(上)
ちょっと暗めの、静かで落ち着いた雰囲気の玄関ホール。煩雑となりやすい部分を低い間仕切りで仕切っている。(下)

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廊下正面の片引き障子と広縁突き当りの引き違い障子は貼り違いとなっている(上3)。客席を仕切る、紙を切り抜いた切り絵のようなスクリーン(上2)。庭園に続くガラス戸の大ぶりな組子割り(上4)。
高さの違う建具を上手く関連付けているような障子欄間と、それぞれ異なったデザインの建具で構成された窓下収納。床脇と袖に下地窓を設けた踏み込み床。(下)

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茶室手前の水屋廻り(左)。下地窓と、大きさの違う、様々な位置に開けられた開口部で構成された茶室内部の様子。

千本松 沼津倶楽部 リストランテ・ヴィーア・サクラ


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